修正資本主義の限界

物事とは常に修正を加えられる立場に存在している、とはよく言ったもので、現在の資本主義も所謂修正資本主義と呼ばれるシステムの下経済バランスの均衡を取ろうとしています。その中でも失敗点、以前の日記でも取り上げたような運送業界の規制緩和による軋轢の増加などがあるのは勿論皆さんもご存知でしょうけども、このプロ野球界においても資金力の限界、ひいては運営体制の限界というものが如実に見えているような、そんな気がします。例えば現在のプロ野球界において、「巨人を中心にプロ野球界が回っている」と言うのは過言ではないでしょう。ただしこの定言は昔のような、所謂バランスの取れた最強チーム+カリスマ性を持つチームとしてのそれではなく、バックボーンとして存在する資金力をふんだんに活かした「最強軍団生成」としてのそれであると私は感じています。つまり手段を問わず最強選手を集め(例えばカツノリ選手を利用したスカウト戦術などがそれに当てはまるでしょう)、スターティングメンバーのほとんどが他チームの4番を務めることができるような選手ばかりというような、大味野球とでもいいましょうか、そんな感じです。

そもそも選手年俸の高騰を考えるならば、それは間違いなく選手会が引いたトリガーなのでしょうけども、例えばそのような時代の流れにつれ「金が出せる球団」と「金が出せない球団」とではチーム力に格段の差がついてくるのは自明です。そんな中でも広島などは少ない資金力で健闘しているとは思いますが、それは善戦としてのそれではなく苦戦の領域に入るでしょう。このような高騰の流れにおいて資金力でチームの強さが決まってしまう現行のプロ野球の運営システムは、古いと言わざるを得ないのではないでしょうか。